モノは少なく、心は豊かに:ミニマリズムの実践[はじめてみた]
モノが増えるほど、心が満たされないジレンマ
「もっとあれば」「これがあれば幸せになれるはず」――。
私たちは日々、新しいモノを買い足し、所有することで「豊かさ」を得ようとします。
でも、クローゼットがパンパンになり、部屋がモノで溢れても、心の奥底にはなぜか満たされない感覚が残ることはありませんか?
私自身も、そんなジレンマを抱えています。
たくさんのモノに囲まれているのに、なぜか心が落ち着かない。
「もっとシンプルに、でも豊かに生きたい」という一見簡単そうなことがとても難しい。
今回紹介するのは、
ジョシュア・ベッカー氏の著書『より少ない生き方』から学ぶミニマリズムです。
今回の記事では、このミニマリズムの考え方と、今日から始められる実践方法をご紹介します。
これは単なる片付け術ではなく、人生をより豊かにする「新しい生き方」について考え、実践するための本です。
- ミニマリスト、シンプリスト的な考えに憧れている人
- モノに溢れた部屋をなんとかしたい人
- 何から始めたら良いのかわからない人
におすすめの一冊です。
ミニマリスト界の名著。バイブルともいえるもの。
ミニマリズムとは?:心の豊かさを見つける
ミニマリズムと聞くと、「何もない殺風景な部屋」を想像するかもしれません。
しかし、『より少ない生き方』で提唱されるミニマリズムは、もっと深い意味を持っています。
著者のジョシュア・ベッカー氏は、ミニマリズムを
「いちばん大切にしているものを最優先にして、その障害となるものはすべて排除すること」
と定義しています。
つまり、「モノは少なく、心は豊かに」生きるとは、単にモノを減らすことだけではありません。
- 本当に自分が大切にしたいものは何なのかを見極め、
- それ以外の「豊かさの邪魔になるモノ」を手放していくことで、
- 心も時間もスペースも満たされる状態を目指すことなのです。
「欲しい」の正体を探る:心が本当に求める「豊かさ」とは?(『より少ない生き方』第5章より)
私たちはなぜ「欲しい」と感じるのでしょうか?
第5章では、モノが満たそうとしている私たちの根源的な欲求に目を向けることの重要性を教えてくれます。
理解することで、あなたはミニマリストの実践の準備ができたも同然です。
安心感を得たい → モノではなく「人とのつながり」で満たす
たくさんのモノを持つことで、一時的な安心感を得ようとしていませんか?
確かに、生きる上で安心や快適さを提供してくれるモノは必要です。
それは最低限で問題ないと著者は言います。
本当の安心感は、モノの量ではなく、信頼できる人間関係や心のつながりから生まれるものです。
モノを手放すことで得られた時間やエネルギーを、大切な人との交流に使うことが、より深く、持続的な安心感につながります。
モノに囲まれているより、信頼できる人に囲まれている方がよっぽど安心感を得られるのです。
社会に承認されたい → 周りと同じではなく「自分なりの成功」を決める
流行のモノや高価なモノを持つことで、周囲から認められたい、という欲求はないでしょうか。
- 成功している
- みんなと一緒→普通じゃないと「恥ずかしい」
これらが理由で必要以上にモノを所有する、ということが起きます。
ブランドものや高級車、大きな家など…。
しかし、それは「誰かの基準」に沿った成功であり、本当の「承認」とは異なります。
成功や恥ずかしさは、主観的な捉え方であり、自分で決めるものです。
また、
「人の価値は所有物では決まらない」と著書でも述べられています。
人生における成功は自分自身の価値観で考えるものであり、誰かに何かを言われる筋合いはそもそもない、ということになります。
自分の尺度で生きることが大切です。
満足を得たい → 「今あるものへの感謝」と「与える喜び」で満たす
新しいモノを手に入れると、一時的な満足感は得られます。
しかし、その満足感は長く続かず、また次の「欲しい」に駆り立てられてしまうことも。
『より少ない生き方』は、今あるモノ、今の環境に心から感謝することの重要性を教えてくれます。
そして、不要になったモノを誰かに「与える」ことこそが、最も満足感を得られるといいます。
モノを手放すことは、これらの心の欲求と向き合い、モノ以外の方法で満たしていくためのプロセスなのです。
今日から始める「モノは少なく、心は豊かに」なる第一歩(『より少ない生き方』第6章より)
自分の中の「欲しい」の正体が見えてきたら、次は行動です。
第6章で紹介されている、無理なくミニマリズムを始めるための具体的なステップが示されています。 その中でいくつか抜粋をしました。
「これなら私にもできるかも!」と、誰で簡単に実践できそうなものたちです。
簡単なところから手放していく:小さな成功体験を積む
- よく使う場所のいらないものから処分する
キッチン、リビングのテーブル、玄関など、毎日目にする場所からモノを手放すと、すぐに変化を実感でき、モチベーションが上がります。
郵便物や書類が少しずつテーブルの上に溜まっていませんか?
まずはそこから初めて行きましょう。
ミニマリズムのスタートです! - 2つ以上あるものは、一つだけ残してあとは処分する
同じような機能を持つモノ、予備として持っているだけのモノを見直しましょう。
特に意識したいのは「とりあえずのストックを持たない」こと。
本当に必要になった時に、本当に必要な量だけを買う習慣をつけることで、モノが増えすぎるのを防ぎます。
ペンやノート、袋などは特に複数ありがち。
まずは小さな成功体験が大事です。
目に見えて、リスクが少ない、取り返せる、という点でこの2つは取り組みやすいと思います。
初心者が気を付けたいのは、「思い出の品と向き合う時」です。
最初に実践するには、少しハードルが高いです。
まずは上記の2つを積み重ね、レベルアップしたら臨みましょう。
手放して得られた経験を人に伝える:アウトプット
アウトプットしましょう。
モノを手放すことで得られた心のゆとりや新しい発見を、周りの人に話してみる。
アウトプットすることで、自分の経験がより確かなものになり、さらには誰かの行動のきっかけになるかもしれません。
これは、ミニマリズムが単なる個人レベルに留まらない、より大きな豊かさの循環を生み出すヒントでもあります。
ミニマリズムを押し付けることなく、自身の経験を話す、聞くことにより、円満な人間関係が構築されるかもしれません。
これらのシンプルなステップから始めることで、あなたは確実に「モノは少なく、心は豊かに」なる道を進んでいけるでしょう。
まとめ:新しい豊かさで、あなたらしい生き方を
「モノは少なく、心は豊かに」という生き方は、単にモノが少ない生活ではありません。
それは、自分の中の「欲しい」という気持ちを深く探り、モノ以外の方法で本当の安心、承認、満足を得ること。
そして、具体的な行動を通して不要なモノを手放し、その過程で得られた豊かな経験を分かち合うことです。
『より少ない生き方』が教えてくれるのは、モノの量に囚われず、あなたの心が本当に満たされる生き方です。
今日からあなたも、この新しい豊かさを追求する旅に出てみませんか? きっと、想像以上に満たされた毎日があなたを待っています。
まずはミニマリズムを知り、そして小さな実践を積み重ねていくことで、徐々に自分自身で作られるものだと思います。
それでは。
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