決してお気に入りではないガラスポットを使って紅茶を入れる。
特にやることのない自分にはちょうどよい暇つぶしになる。
こんな時こそ読書をしたらいいのに、と思いながらも数冊の積まれた本から目をそらす。
何かを考えるわけでも、書き綴るわけでもなく、時間が止まったような無音の部屋で、時間が過ぎるのを待つ。
もちろん、時間が過ぎるのを待つことに意味はない。
待ったところで、何かが起こることもない。何かが変わることもない。急に何かをしたくなることもない。
外界からの刺激がない以上、自分自身で無から有を生み出すほかない。
無から有を生み出すには超新星爆発くらいの力が必要になるんじゃないか。
というかそもそも、超新星爆発…それってどれくらいの力なんだろう。
そんなことが一瞬横切った気がしたが、もうそれも光の速さで通り過ぎ、遥か彼方へ。
今が何時なのかは、スマホを点灯しなければ時間もわからない。
でもスマホはちょっと手の届かない位置にあるし、見たところで時間がわかるだけ。
時間がわかったところで、何かをするわけでもない。
よって、時間を知る必要がない。
この紅茶を飲み終わったら、何かをするのか、それとも何もしないのかを考えようかな…。
「え、ぬるっ、渋っ」
すぐに立ち上がりシンクに残りを捨てる。
これが超新星爆発か…。

